はじめに
こんにちは!リクロスの木藤です。
今回は、公務員インタビューとして県庁を経験されたCさんにお時間をいただきました。
私自身、自治体営業を支援する中で都道府県へアプローチすることもありますが、元々は市役所出身。
県庁と市役所の違いという観点でいろいろ聞いてみましたので、早速見ていきましょう!
インタビュー
これまでの経歴
木藤:Cさん、本日はお時間をいただきありがとうございます!早速ですが、これまでの経歴を教えていただけますでしょうか?
新卒で県庁へ入庁し、複数の部署で計5年ほど勤めました。転職して今は民間企業で働いています。
以前のインタビューで防災部署経験者の方が出ていたと思いますが、私も防災部署を経験しましたね。
「都道府県は調整役」について
木藤:ありがとうございます。都道府県の業務というと、世間的には「国から指示が来て、都道府県内の市区町村の回答を取りまとめるような調整役」というイメージがあります。実際はいかがでしょうか?
私は普及啓発を担当していましたが、案外調整役という感じではなかったですね。
市町村でもそれぞれ普及啓発のイベントをやって、県でも別途やってという感じです。市のイベントに相乗りしたり、県のイベントに出展してもらったりしていました。
木藤:そうなんですね。市町村で防災と言うと、大雨などあれば深夜・早朝出勤とか当然のようにあるイメージです。その時は県の方も出勤されているのでしょうか?
直接の担当ではないのであまり詳しくないですが、大雨警報が出たら、その地域の県民事務所職員及び本庁の災害対応部署が出勤するなど、市と県が連携して対応にあたります。
木藤:調整役というイメージではありますが、県が市と同じタイミングで一緒に備えたりもあるんですね。結局「業務によって都道府県の役割も変わる」という当たり前の結論になりそうです。
県への新規営業について
木藤:自治体営業をテーマにしたメディアなので、県への新規営業について聞いていければと思います。
少なくとも自分はあまり営業を受けていませんでしたね。他の部署もそんなに来ていないと思います。
木藤:市町村だと飛び込み営業とかよくありますが、県はどうでしょう?私は少しの間中央省庁へ出向していましたが、どの省庁もセキュリティーが万全なので、アポなしに庁舎内に入ることができませんでした。
県庁への飛び込み営業は全く見たことがないですね。
木藤:そもそも県は庁舎内に入れますか?市役所とかだと1階や2階が窓口なので多くの住民の方が来ていて、ある意味飛び込み営業もしやすくはなっています。
私の県庁では一応庁舎内に誰でも入れます。窓口を持っている部署はありますが、飛び込み営業の対応をするための窓口はないですね。
木藤:誰でも入れるとは言え、私は人生で一度も県庁に行ったことがないです。会社の関係で法務局とかは行くので、案外国や市町村の機関よりも都道府県の方が行かないですね。
飛び込み営業は全然来ないので、来たらびっくりしますね(笑)驚いて話を聞いてしまうかと思いますが、印象は良くなさそうです。
木藤:まあ印象良くないですよね(笑)記事に書いたことがありますが、飛び込み営業は基本的に控えましょう。
市町村だとその他の新規営業手段として、主に架電やメール、FAXが行われています。これまでそういったアプローチはありましたか?
架電はありますが、メールとFAXはないですね。
木藤:もし実際にアプローチが来たらどのように対応されますでしょうか?メールとFAXについては「仮に」で教えていただけたらと思います。
架電であれば、興味があれば普通に話を聞きますし、時間を確保してオンライン会議も受け付けますね。
メールやFAXは興味がなければ無視しますが、興味あれば回覧すると思います。内容次第で、市町村でいう係長まで回すか課長まで回すか判断しますね。基本的には係長までにすると思います。
木藤:やはり架電や飛び込み、メール、FAXは都道府県でも一応使えるんですね。わりとどの県庁も入ることができて、HPにはメールアドレスや電話番号、FAXもありますもんね。
営業自体あまり来ないということでしたが、予算要求の際はどのように情報収集するのでしょうか?
実施内容によりますが、前例を探して過去にやってくれた事業者に見積依頼とかしていますね。
他の都道府県に話を聞くとなると、何かしら共通点があるところに話を聞きます。人口規模が同じだったり、抱えている課題が同じだったり。
木藤:そこも市町村と同じですね。なので、ある県で実績ができたらそれをフックに他の都道府県や、県内の人口規模が大きい市にアプローチするのが良さそうです。
話を聞いてみて、「都道府県は市町村とは全く違うから営業の際はこれに気を付けましょう!」みたいなことはないなと感じました。これはこれで、企業様にとっても良い情報なのかなと思います。
いろいろ聞けて勉強になりました。ありがとうございました!
ありがとうございました。
最後に
県庁経験者のCさんにいろいろ聞いてみました。
最後の方に記載のとおり、都道府県と市町村へのアプローチは大きく変わりません。
市町村がそうしているのと同様、都道府県も他の県や国の動向を当然チェックしています。
1つの実績をどんどん展開できるような形で営業できたらと改めて思いました。
今回もお読みいただきありがとうございました!
1994年愛知県豊橋市生まれ。東北大学卒業後、新卒で市役所へ入庁。文化課や中央省庁への出向、転職してリクルートで営業を経験後、株式会社リクロスを創業。リクルート出身のメンバーを中心に自治体営業の支援に取り組みつつ、自治体営業プラスを運営。